【進行速度爆速】好酸球増加症の原因と治療方法

アレルギー

誰にでもアレルギーのひとつはあるものです。たとえば花粉症だったらくしゃみや鼻水が出るなどの、アレルギー反応が出て苦しいですが、薬を飲んだらピタッと収まるものですよね。でもどうにもならないアレルギーもあるのです。

今回は、身内が実際に発症して現在も戦っている「好酸球増加症」の、原因・症状・治療・経過と現在までを簡単にお話しします。

始まりは今から10年近く前

このブログで度々登場する叔母は、私とは全く血が繋がっていません。離婚した方の叔母で出会いは今から12年以上前です。当時の叔母は目も昼間は見えたし自分で歩いていました。

今から10年近く前、叔母が足の痺れを感じて検査入院しなければならなくなったため、身内に認知症だった祖母を施設にショートステイさせる手続きをして欲しいとお願いしたところ、身内ができないとのことだったので私が頼まれました。

このとき、祖母には3回程度、叔母にも3回程度しか会ったことがなく、ほぼ初めまして状態です。実は当時はもう一人叔母がいて、その方も難病を発症して闘病中でした。この話もいずれお話しします。

検査入院すると異変はすぐに現れた

前回お会いしたときは自分でシャキシャキ歩いていたのに、祖母の必要品を買い祖母をショートステイさせ、叔母を迎えに行くと「靴が履けない」と裸足のまま車に乗り込みました。

そして普段透析をしている病院に無事に入院しました。その日の帰りに「何か欲しいものはある?」と聞くと「割り箸を買ってきて欲しい」といわれたので、すぐに買ってきて渡しました。

次の日叔母のところへ行くと、叔母は「スプーンとフォークを買ってきて欲しい」といいます。理由を聞くと「手がしびれて箸がつかめん」というではありませんか!そのときすでに変だなとは思いました。

医師に話を聞くと「脊髄の狭窄が疑われるので医大へ連れていってください」とお話しされ、その日の内に今度は医大へと叔母を連れていき、そのまま入院となってしまったわけです。

症状はどんどん進行していきました

最初の病院から医大へ移った日数はたった2日です。しかしその間に叔母は全く歩けなくなりました。それどころか足首までの感覚がすでになくなっていたのです。もちろん手の方も指が動かせず開いたままでした。

私は非常に不安になりました。脊髄の狭窄でこんなに早く症状が進むだろうか?そんな話は聞いたことがありませんでした。そこで医師に話を聞くと「まだ原因はわかりませんが今日の検査でハッキリすると思います」といいます。

そこからほぼ半日かけて検査が行われましたが、原因は脊髄にある3か所の狭窄が原因ではなかろうか?ということでした。でも納得ができません。帰るときに叔母に「何か食べたいものはある?」と聞きました。

するとイクラのお寿司が食べたいといいます。普段食べられないものなので食べたいのだなと思い、翌日にお寿司を買って叔母に食べさせてあげました。その日は話をする程度で私は帰宅しました。

翌日から高熱を発症して意識がもうろうとする

翌日病院に行くと、医師から「高熱が出てお話は難しいと思います」といわれ、病室に行くと叔母はぼーっとした状態でしたが、意外と元気そうに話をしていました。問題はそこからです。

その翌日に医師から電話で「透析すると痛がり透析ができない」と話がありました。どうやら透析しようとすると手足が痛くて我慢できないようなのです。ですが透析をしないと毒が身体にまわってしまいます。

なんとか説得して欲しいといわれたけど、どうやら叔母は痛みに非常に弱いらしいのです。そこで「毎日5分だけでも透析頑張ろうよ」と話しました。叔母も5分なら頑張れると思ったのか透析を承諾してくれました。

ところが熱は下がらない、透析すると痛いの二重苦で叔母は弱っていきます。薬を投与したくても透析できないと薬を投与できません。そしてとうとう痛くても無理やり透析をするようになったわけです。

高熱が1か月続いたころにようやくたどり着いた病名

この頃になると、透析の痛みも我慢できるようになった叔母ですが、熱が下がらず原因がわからなかったため、もしかしたら未知の感染症なのでは?と疑われるようになり、見舞いに行く私も防護服を着せられる始末

まだコロナが出ていない時期だったため、防護服が物々しくて今考えたら笑ってしまいます。でもそのくらい叔母の高熱は続き、激しい下痢を繰り返していたのです。

そんなある日、医師から「抗生物質をやめてステロイドを投与したところ症状が緩和した」といわれました。ん?ステロイド投与したらって、それってもしかしたら?と思っていたところ、医師の口から病名が出ました。

それが「好酸球増加症」です。

好酸球増加症とは?

好酸球増加症は簡単にいえば「アレルギー」です。普通アレルギーってそんなに激しい症状は出ないでしょ?と思うかもしれませんね。私もそう思っていました。

この好酸球増加症を発症する方は、実は7万人に1人です。つまりアレルギーの方でも好酸球増加症と診断される方は意外と少ないわけです。これを発症すると激しいアレルギー反応が現れます。

好酸球とは白血球の一種です。アレルギー反応によってこの好酸球が異常に増えてしまうことで、通常では考えられないような症状が発症します。しかも原因を突き止めるのに非常に苦労します。

症例が少ないため原因も治療方法も一定ではありません。これが非常に厄介でした。では報告されている原因と叔母の場合の原因を紹介します。

好酸球増加症の原因とされるもの

基礎疾患がある方が発症するケースもあるようですが、叔母の場合は基礎疾患がありすぎて何が原因なのかはっきりわかりませんでした。また、一定の薬が原因でアレルギーを起こす方もいるようです。

他には自分でも知らなかったアレルギーがあって、毒になるような物質が入ったため激しいアレルギー反応を起こした例もあるようです。

叔母の場合は金属が原因でした。そう特定されたのですが、目に見える金属はメガネや入れ歯くらいです。これまでずっと使っていたものなので、それが原因とは考えにくかったのです。

しかし叔母に話を聞くと、ある医療行為によって金属アレルギーを発症したことが判明しました。それが『ステント』です。

ステントは血管内に入れて使う拡張器具

高齢になると血管が詰まりやすくなりますよね。血中コレステロールが高いと血管内に壁を作って部厚くなります。すると血液の流れが遮られて痺れなどを引き起こします。

そこでステントを血管内に入れて血管を拡張するわけです。血流は一時的に改善してしびれや痛みなどの症状が緩和されます。私が知っている方は8個ものステントを体内に埋めている方がいます。

叔母は2個しか入っていません。そして2個めを入れたのがその年の4月頃でした。好酸球増加症を発症したのはその1か月後のことです。決定的だと医師は判断してステント周辺を検査してみると、ステントを入れる必要さえ疑わしいとの話でした。

医師はステントを入れた病院に電話すると、その医師は怒りまくり話にならなかったそうです。病院名をいいたいですがいいません。大きな病院なのは事実です。

好酸球増加症の治療方法

軽度の場合はアレルギーとなっているものを食べない、薬だったらその薬をやめるなどで症状が改善してくるようですが、叔母の場合は埋め込んだステントを出すこともできません。

そこで死ぬまでステロイドを飲まなければならなくなりました。放置すると末梢神経がやられます。だから叔母は手足が麻痺してしまったわけです。これは訓練で少しだけ改善できました。

でも足から先はほとんど何も感じないため、現在も車いすの状態で生活しています。手についてはスプーンが持てる程度には回復しましたが、それ以上の改善は難しいでしょう。

今日のまとめ

以上が叔母が発症した好酸球増加症です。症状の進み方が異常に早く原因を突き止めるのに非常に時間がかかりました。そして怖いのが何が原因で発症するかがわからない点です。

もしも手足がしびれる(進行が速い)・高熱が続くなどの症状が出たら、すぐに大きな病院を受診してください。治療が遅れると歩けなくなります。ちょっと怖い記事にはなりましたが、この記事がお役に立てれば嬉しいです。

次回は私の実母が経験した動脈瘤のお話をしていきます。これにもステントが登場するのでぜひ読んで欲しいです。

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